日本に住む外国人のための喫煙ルール 2026:寮・職場・住まい・買い方の基本
目次
はじめに:本記事の前提と免責
本記事は、厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」(https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)および e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)を一次情報源として、2026 年 8 月 18 日時点の制度を第三者の立場で整理したものです。特定の会社・学校・寮・物件の規則について判断を示すものではなく、在留資格や労務・法律の個別相談に答えるものでもありません。実際の取り扱いは必ずご自身の寮規則・就業規則・賃貸借契約書をご確認いただき、判断に迷う場合は勤務先や学校の担当者、あるいは公的な相談窓口や専門家にご相談ください。本記事は喫煙を推奨するものではありません。
まず押さえる:20 歳未満は喫煙も購入もできない
日本では 20 歳未満の喫煙が法律で禁止されています(二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律。出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/)。国によって成年年齢や喫煙可能年齢は異なりますが、日本では自国の基準ではなく日本の基準が適用されます。日本の成年年齢は 18 歳ですが、喫煙と飲酒は 20 歳からで、この点は分けて覚えておく必要があります。
また、改正健康増進法により、20 歳未満は喫煙を目的としない場合であっても喫煙エリアへ一切立ち入ることができません(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/point/)。これは客としてだけでなく従業員としても同じで、20 歳未満のアルバイトを喫煙室の清掃に入らせることもできません。18 歳・19 歳で来日した留学生は特に注意してください。
屋内は「原則禁煙」— 改正健康増進法の基本
改正健康増進法は 2020 年 4 月 1 日に全面施行され、多数の人が利用する施設の屋内は原則禁煙となりました。条件を満たした場合に限り、喫煙専用室・加熱式たばこ専用喫煙室・喫煙可能室・喫煙目的室のいずれかを設けることができます。喫煙できる設備を持つ施設には、指定された標識の掲示が義務づけられています(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/smoking_room/)。
- 第一種施設(学校・病院・児童福祉施設・行政機関等):敷地内禁煙。屋内に喫煙室を設けることができません
- 第二種施設(事務所・工場・飲食店・ホテル等):屋内原則禁煙。要件を満たした喫煙室があればその中でのみ喫煙できます
- 喫煙専用室:喫煙は可、飲食は不可
- 加熱式たばこ専用喫煙室:加熱式たばこのみ可、飲食も可(経過措置)
- 喫煙可能室:既存特定飲食提供施設に限られる経過措置。紙巻きも可、飲食も可
- 喫煙目的室:喫煙目的施設に限られる。飲食は可だが主食は提供できない
- 4 種類すべてで 20 歳未満は立入禁止
加熱式たばこは煙が見えにくいですが、法律上はたばこ製品として扱われ、使える場所の枠組みは紙巻きたばこと基本的に同じです。「煙が少ないから大丈夫」という理解は日本のルールには当てはまりません。飲食店やお店に入るときは、入口の標識で店内の扱いを確認するのが基本です。
職場のルールは「法律+就業規則」の二段構え
職場の屋内が原則禁煙であることは法律で決まっていますが、勤務中にいつ席を離れてよいか、休憩時間をどう使うか、といった運用は法律ではなく就業規則や職場ごとの取り決めで決まります。会社によって、休憩時間内に限る、回数や時間の目安を設ける、特にルールを定めていない、と対応は分かれます。
ここで大切なのは、一般論で判断せず、自分の勤務先の就業規則を確認することです。就業規則は、常時 10 人以上の労働者を使用する事業場では作成・周知が求められるものなので、多くの職場では見せてもらえます。読んで分からない部分があれば、監理団体・受入機関の担当者や、勤務先の人事・総務の担当者に確認してください。日本語が難しい場合は、やさしい日本語や母語での説明を頼んでも構いません。
改正健康増進法そのものの解説は 改正健康増進法のやさしい解説、職場や外出先で周囲と摩擦を起こさないための基本は 喫煙マナーの基本 をご覧ください。近くの喫煙所を探すときは モットスイタイの喫煙所マップ が使えます。
寮・社宅・シェアハウスで気をつけること
寮や社宅、シェアハウスのルールは、法律ではなく管理者が定める規則で決まります。全館禁煙の寮もあれば、屋外の決まった場所だけ認めている寮もあります。共用部・自室・ベランダ・非常階段のどこがどう扱われるかは物件ごとに違うため、入居時に配られる規則を読み、書かれていなければ管理者に確認するのが確実です。
- 入居時の書類(寮規則・入居のしおり等)に喫煙に関する記載があるか確認する
- 喫煙が認められている場所がある場合、その場所と時間帯を正確に把握する
- 自室が禁煙とされている場合、加熱式たばこも同じ扱いになっていることが多いので確認する
- 共用部やベランダでの喫煙は、においや灰が他の入居者に及ぶため、規則で禁じられていることがある
- 火の始末は必ず行う。寝たばこはしない。灰皿の中身を可燃ごみにそのまま捨てない
- 規則が読めない・分からない場合は、管理者や監理団体の担当者に確認する
規則に違反した場合の取り扱い(費用の請求、退去の求め、契約上の措置など)は、寮や会社ごとの規則と契約によって異なります。本記事で一律の結論を示すことはできません。トラブルになりそうなときは、早い段階で管理者や相談窓口に相談してください。
賃貸住宅とベランダ
自分で賃貸住宅を借りる場合、喫煙は賃貸借契約と管理規約の問題になります。禁煙物件として契約している場合はもちろん、そうでない場合でも、ベランダでの喫煙は近隣とのトラブルになりやすい行為です。原状回復の費用負担についても契約内容で扱いが変わります。詳しくは 賃貸のベランダ喫煙をめぐるルールの整理 をご覧ください。長期滞在の生活設計については 長期滞在者向けの日本ガイド も参考になります。
路上喫煙と自治体の条例
屋内のルールとは別に、多くの自治体が路上喫煙を禁止する条例を定めており、違反した場合に過料が科されることがあります。対象となる区域、金額、施行日は自治体ごとに異なります。通勤・通学の経路や、買い物に行くエリアが複数の市区にまたがることもあるため、生活圏の自治体の公式サイトで「路上喫煙」「歩きたばこ」の扱いを一度確認しておくと安心です。金額や区域の詳細は、お住まいの自治体の公式情報をご確認ください。
歩きながらの喫煙は、条例の有無にかかわらず、火が人に当たる危険や、吸い殻のポイ捨てにつながりやすい行為として問題にされます。指定された喫煙所を使い、携帯灰皿を持ち歩く、というのが日本で一般的に求められている行動です。
たばこの買い方
たばこはコンビニエンスストアやたばこ販売店で購入できます。購入時には 20 歳以上であることの確認が行われ、レジのタッチパネルで確認ボタンを押すよう求められたり、身分証の提示を求められたりします。在留カードやパスポートを携帯していれば提示できます。
なお、たばこ自動販売機の成人識別カード「taspo」は 2026 年 3 月をもってサービスを終了しています(出典: taspo 公式 https://www.taspo.jp/TspEndNotice.html)。終了後の自動販売機での成人識別の運用は変更されているため、確実なのは対面のレジで購入する方法です。
困ったとき・分からないときの確認先
- 寮・社宅のルール:寮の管理者、会社の総務担当、監理団体・受入機関の担当者
- 職場の勤務中のルール:就業規則、勤務先の人事・労務担当
- 学校の敷地内のルール:学校の学生課・留学生担当(学校は敷地内禁煙です)
- 住まいの契約:管理会社、仲介した不動産会社、契約書と管理規約
- 路上喫煙の区域:お住まいの市区町村の公式サイト
- 法令の条文:e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)、厚生労働省(https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)
- 労働条件や生活上のトラブル:自治体の外国人相談窓口、公的な相談機関、必要に応じて専門家
日本で暮らし始めたときに確認する 5 ステップ
法律のルールと、寮・職場・住まいのルールを取り違えないように、順番に確認するための手順です。
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ステップ 1
自分の年齢を日本の基準で確認する
日本では 20 歳未満の喫煙が法律で禁止されており、購入もできません。喫煙エリアへの立入も 20 歳未満は認められていません。出身国の基準ではなく、日本の基準が適用される点に注意してください。
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ステップ 2
住まいの規則を読む
寮規則・入居のしおり・賃貸借契約書で、喫煙に関する記載を確認します。全館禁煙か、屋外の指定場所だけ認められているか、自室やベランダの扱いはどうかを把握します。書かれていなければ管理者に確認します。
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ステップ 3
職場・学校のルールを確認する
就業規則で休憩や離席の扱いを確認します。学校は敷地内禁煙です。日本語が難しい場合は、人事・総務や学生担当、監理団体の担当者に説明を求めてかまいません。
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ステップ 4
生活圏の路上喫煙のルールを調べる
お住まいの市区町村の公式サイトで、路上喫煙の禁止区域と過料の有無を確認します。通勤・通学経路が複数の自治体にまたがる場合は、それぞれ確認しておくと安心です。
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ステップ 5
日常的に使う喫煙所を決めておく
自宅・職場・学校・よく行く駅の近くで、実際に使える指定喫煙所を事前に把握しておきます。モットスイタイの喫煙所マップで現在地の周辺を検索できます。携帯灰皿も用意しておくと安心です。
よくある質問
Q.18 歳や 19 歳でも日本でたばこを買えますか?
A.買えません。日本では 20 歳未満の喫煙が法律で禁止されています(二十歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関スル法律。出典: e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/)。日本の成年年齢は 18 歳ですが、喫煙と飲酒は 20 歳からです。さらに改正健康増進法により、20 歳未満は喫煙目的でなくても喫煙エリアへ立ち入れません。
Q.寮の自分の部屋なら吸ってもいいですか?
A.寮の規則によります。法律ではなく、寮を管理する側が定める規則で決まる部分です。全館禁煙の寮もあれば、屋外の指定場所だけ認めている寮もあります。入居時の書類を確認し、記載が見当たらない場合は寮の管理者や会社の担当者に確認してください。加熱式たばこも同じ扱いとされていることが多いです。
Q.勤務中にたばこ休憩を取ってもいいですか?
A.「タバコ休憩」という区分を直接定めた法律はなく、勤務中の離席の扱いは就業規則や職場ごとの運用で決まります。まず自分の勤務先の就業規則を確認してください。なお職場の屋内は改正健康増進法で原則禁煙で、要件を満たした喫煙室がある場合にその中でのみ喫煙できます(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)。
Q.道を歩きながら吸ってもいいですか?
A.多くの自治体が路上喫煙を条例で禁止しており、違反すると過料が科されることがあります。対象区域・金額・施行日は自治体ごとに異なるため、お住まいの市区町村の公式サイトでご確認ください。条例の有無にかかわらず、指定された喫煙所を使い、携帯灰皿を持つのが日本で一般的に求められる行動です。
Q.自動販売機でたばこを買えますか?
A.成人識別カード taspo は 2026 年 3 月でサービスを終了しています(出典: taspo 公式 https://www.taspo.jp/TspEndNotice.html)。終了後の自動販売機での成人識別の運用は変更されているため、コンビニエンスストアやたばこ販売店の対面レジで購入するのが確実です。購入時は 20 歳以上であることの確認が行われ、在留カードやパスポートを提示できます。
