タイと日本で違う喫煙ルール【2026】屋内は日本が緩く、屋外はタイが全国一律
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はじめに:本記事の前提と免責
本記事は、日本側は厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」(https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)を一次情報源として整理しています。タイ側については、執筆時点でタイ政府の該当ページを直接取得できなかったため、条文番号を明示している法令データベース Tobacco Control Laws(https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand)の記載を出典としています。タイ国内の最新の運用や告示の改正については、必ずタイ疾病管理局(กรมควบคุมโรค https://ddc.moph.go.th/)などの公式情報でご確認ください。なお、海岸(ビーチ)での喫煙規制については、対象区域と罰則を一次情報で確認できなかったため本記事では扱いません。両国の制度はいずれも受動喫煙を防ぐという同じ趣旨で設けられており、本記事はどちらかを優劣で評価するものではありません。個別の店舗・施設の喫煙可否を判断するものでもありません。20 歳未満の喫煙は法律で禁じられています。本記事は喫煙を推奨するものではありません。
違い 1:屋内に「喫煙室」があるかどうか
タイでは、飲食店、バー・パブ・ナイトクラブ、ホテル(共用部と客室の双方)、屋内の職場、公共交通機関がいずれも全面禁煙とされ、屋内に喫煙室を設ける仕組みは認められていないとされています。喫煙区域は建物の外に設けられる扱いです(出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/smoke-free/sf-indoor-places)。
日本では、改正健康増進法により屋内は原則禁煙とされつつ、要件を満たした 4 種類の喫煙室が認められています。そのため、タイから来た人は「建物の中に喫煙室がある」「ホテルに喫煙可能な客室がある」という点に戸惑うことがあります。ただし、どこでも吸えるという意味ではなく、標識で示された部屋の中だけという点は変わりません。
- 喫煙専用室:喫煙のみ可能で、飲食はできません
- 加熱式たばこ専用喫煙室:加熱式たばこのみ可能で、飲食もできます(経過措置)
- 喫煙可能室:紙巻たばこを含む喫煙と飲食が可能。既存特定飲食提供施設に限った経過措置です
- 喫煙目的室:喫煙を主目的とする施設に限られ、主食を除く飲食が可能です
- 4 種類すべてで 20 歳未満は立入禁止。喫煙設備を持つ施設には指定された標識の掲示義務があります
違い 2:屋外ルールを決めているのが国か自治体か
タイでは、屋外スポーツ施設の観客席・競技区域、公園・動物園・遊園地・ウォーターパーク、児童の遊技場および出入口から 5 メートル以内、市場などが禁煙区域として指定されているとされています(出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/smoke-free/sf-outdoor-places)。対象が国の告示のレベルで指定されているため、どの県にいても考え方は共通です。
日本には全国一律で路上喫煙を禁じる法律はなく、市区町村ごとの条例で禁止区域が定められます。禁止区域の範囲、過料の金額、巡回指導員の有無は自治体によって異なるため、「東京で大丈夫だったから大阪でも同じ」とは限りません。自治体別の整理は 自治体別の路上喫煙と過料のまとめ にあります。移動先で吸える場所は モットスイタイの喫煙所マップ で現在地の近くの指定喫煙所を確認できます。
違い 3:ホテルの客室
タイではホテルの共用部と客室のいずれも全面禁煙とされているのに対し、日本では喫煙可能な客室を用意しているホテルがあります。ただし、日本でも禁煙室で喫煙した場合はクリーニング費用等の負担を求められることが一般的で、条件は施設ごとに異なります。予約時に喫煙可否を確認し、禁煙室では喫煙しない、というのが基本です。個別の施設の取り扱いについては、必ず宿泊施設の公式情報でご確認ください。
違い 4:罰則の枠組み
- タイ:禁煙区域での喫煙は 5,000 バーツ以下の罰金(たばこ製品規制法 第 42 条・第 67 条)
- タイ:所有者が標識の掲示や灰皿の撤去といった義務に違反した場合は 50,000 バーツ以下の罰金(第 43 条・第 68 条)、喫煙者への対応義務違反は 3,000 バーツ以下の罰金(第 46 条・第 70 条)
- 日本:喫煙禁止場所での喫煙は 30 万円以下の過料(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/point/)
- 日本:施設の管理権原者が喫煙器具・設備の撤去、喫煙室の基準適合、標識の掲示といった義務に違反した場合は 50 万円以下の過料
- 日本:路上喫煙禁止区域での違反には、これとは別に自治体条例に基づく過料が科される場合があります
通貨も単位も違うため単純な比較はできませんが、「禁止された場所で吸えば行政上の負担が生じ得る」「施設側にも義務がある」という設計は共通しています(タイ側の出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/smoke-free/duties-penalties)。
違い 5:電子たばこ・加熱式たばこの扱い
タイでは、電子たばこおよび加熱式たばこ製品について製造・輸入・販売が禁止されているとされています(2014 年の商務省告示、2015 年の消費者保護委員会命令第 9/2015 号、2024 年の製品安全委員会令第 24/2024 号。出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/summary)。日本では加熱式たばこが流通しており、加熱式たばこ専用喫煙室という類型も設けられていますが、日本で見かける製品がそのままタイで扱えるとは限りません。日本国内でのデバイスの扱いは 加熱式たばこの日本でのルール と VAPE・電子たばこの日本でのルール にまとめています。タイへの持ち込み・持ち帰りの可否は本記事の範囲外です。必ずタイの公式情報でご確認ください。
日本滞在中に困らないための実践ポイント
- 屋内は「原則禁煙、標識があれば例外」と覚える。標識のない店内では吸わない
- 喫煙室の標識で、吸えるたばこの種類と飲食の可否を確認する
- 路上は市区町村ごとにルールが異なる。移動先ごとに条例と指定喫煙所を確認する
- ホテルは予約時に喫煙可否を確認し、禁煙室では喫煙しない
- 学校・病院・行政機関などの第一種施設は敷地内禁煙で、屋外にも喫煙室を設けられません
- 携帯灰皿を持ち歩き、吸い殻は必ず持ち帰るか灰皿へ入れる
おわりに:厳しさの向きが逆になっている
タイは国のルールで屋内も屋外も一律に線を引き、日本は屋内を国の法律で、屋外を市区町村の条例で決めています。その結果、屋内では日本のほうが例外が多く、屋外では日本のほうが場所ごとの確認が必要になります。日本側の全体像は 改正健康増進法の解説、訪日全体の流れは 訪日客向け総合ガイド にまとめています。他の国との比較は 韓国との違い、台湾との違い、中国との違い もご覧ください。
タイから来日した喫煙者が日本のルールに合わせる 5 ステップ
出発前の確認から、屋内の標識の読み方、屋外での探し方までを順番に整理した手順です。
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ステップ 1
「屋内は原則禁煙、標識があれば例外」を覚える
日本では多数の利用者がいる施設の屋内は原則禁煙です(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/)。タイと違って屋内に喫煙室がある一方、標識のない場所では吸えません。
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ステップ 2
喫煙室の種類を標識で確認する
喫煙専用室・加熱式たばこ専用喫煙室・喫煙可能室・喫煙目的室で、吸えるたばこの種類と飲食の可否が変わります。入口の標識で自分のデバイスが対象かを確認します。
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ステップ 3
滞在する市区町村の路上ルールを調べる
日本の路上喫煙規制は自治体条例で決まり、禁止区域も過料の金額も異なります。都市を移動するたびに、その市区町村の公式サイトで確認しておきます。
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ステップ 4
宿泊先の喫煙可否を予約時に確認する
日本には喫煙可能な客室を用意しているホテルもありますが、施設ごとに異なります。禁煙室での喫煙は費用負担を求められるのが一般的なので、予約時に確認しておきます。
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ステップ 5
帰国時の規定はタイ側で確認する
日本で購入した製品をタイへ持ち込めるかどうかは、日本国内のルールとは別の問題です。電子たばこ・加熱式たばこの扱いを含め、タイ疾病管理局(https://ddc.moph.go.th/)などの公式情報でご確認ください。
よくある質問
Q.タイでは屋内に喫煙室がないのに、なぜ日本の建物の中には喫煙室があるのですか?
A.日本の改正健康増進法(2020 年 4 月 1 日全面施行)は屋内を原則禁煙としつつ、要件を満たした喫煙専用室・加熱式たばこ専用喫煙室・喫煙可能室・喫煙目的室の設置を認めているためです(出典: 厚生労働省 https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/smoking_room/)。どこでも吸えるわけではなく、標識で示された部屋の中だけです。
Q.日本の路上ではどこでも吸えますか?
A.いいえ。日本には全国一律の路上喫煙禁止法はありませんが、多くの市区町村が条例で禁止区域を定め、違反者に過料を科す場合があります。禁止区域も金額も自治体ごとに異なるため、移動先ごとに公式情報をご確認ください。
Q.タイで禁煙区域とされているのはどこですか?
A.飲食店、バー・パブ・ナイトクラブ、ホテルの共用部と客室、屋内職場、公共交通機関のほか、屋外では公園・動物園・遊園地・市場・屋外スポーツ施設・児童の遊技場(出入口から 5m 以内を含む)が挙げられています(出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/smoke-free/sf-outdoor-places)。最新の指定内容はタイ疾病管理局(https://ddc.moph.go.th/)でご確認ください。
Q.日本のホテルでは客室で吸えますか?
A.喫煙可能な客室を用意しているホテルもありますが、施設ごとに扱いが異なります。禁煙室で喫煙した場合はクリーニング費用等の負担を求められるのが一般的です。予約時に必ず宿泊施設の公式情報で確認してください。
Q.日本で買った加熱式たばこをタイに持ち帰れますか?
A.本記事は日本国内での過ごし方を扱うもので、持ち帰りの可否は範囲外です。タイでは電子たばこ・加熱式たばこ製品の製造・輸入・販売が禁止されているとされています(出典: Tobacco Control Laws https://www.tobaccocontrollaws.org/legislation/thailand/summary)。渡航前後に必ずタイの公式情報でご確認ください。
